本家松浦酒造のご紹介:杜氏の想い
水も、米も、酵母も、自然そのもの。
毎年念入りに同じ工程をたどっても、
けっして同じ酒にはなりません。
求められる味も、時代と共に変わります。
淡麗辛口が主流の昨今、
そこにどんな個性を加味できるか、
どんな驚きや発見をご提供できるかが、
地酒杜氏の真骨頂なのだと思います。
長い年月を経た蔵には、
固有の酵母菌が番人のように住まい、
基本となる伝統の味をつむぎます。
そこに確かな新技術と、
たゆまない努力を注ぐことによって、
理想と呼べる酒に
近づけるのだと考えています。
ひとくち含むと、
やわらかな香りと旨みがふくらみ、
とろっと舌に絡みつく。
しかも、それは一瞬にして爽やかに消えていく。
理想の酒を言葉で伝えることは難しいですが、
あえて云うなら
そんなイメージとでもいいましょうか・・・。
鳴門鯛が生まれてから、二百余年。
その歴史に立ち、
今を生きる自分には何ができるか。
「温故知新」という言葉の重みを感じながら、
今後とも、ひたむきに酒造りと向き合い、
一日一日を大切に積み重ねたいと願います。
鳴門鯛を通して、一人でも多くの方に、
日本酒ならではの素晴らしさ、奥の深さを、
お伝えすることができたら幸いです。
昭和48年(1973)生まれ。
東京農業大学農学部醸造学科を卒業後、国税庁醸造研究所に4年間研修生として在籍。
本家松浦酒造に平成12年に入社。製造部の責任者として8年間歴代杜氏の教えを受け、平成20年より杜氏に。
地元若手スタッフで結成した酒造チームを束ね、古き教えを守りながら、酒造りを追求している。